テーマ:脳を「解る」ことから問い直すニューロリハビリテーション:神経科学と臨床実践を編み直す
日時:2026年7月4日(土) 10:00-18:00(9:30受付開始)
会場:北海道大学大学院保健科学研究院 1F 多目的室
講師:横澤宏一 先生(北海道大学保健科学研究院
教授)
座長:吉田 一生(北海道大学大学院保健科学研究院)
タイトル:脳磁計および脳磁計ハイパースキャニングによる脳機能計測と臨床への展開
脳磁計は脳活動に伴って自発的に生じる磁場を多点同時計測することにより、脳活動部位と活動の時間推移を追跡できる機器である。これを用いた衝動性、ストレス、情動等の計測例を紹介する。特にMCIとワーキングメモリに関わる脳機能の計測、および2台の脳磁計を同時に用いて、コミュニケーション中の2者の脳活動を同時記録した近年の研究について詳しく述べ、臨床応用への展開を議論したい。
講師:大槻美佳(北海道大学保健科学研究院 准教授)
座長:石岡 俊之(神戸大学大学院医学系研究科)
タイトル:言語障害を巡る最近の潮流
失語症を含む様々な言語障害を巡って、大きな変化が生じている。例えば、脳梗塞治療の変化(rt-PAの導入)、患者の年齢層の変化(超高齢化)、そして、変性疾患による言語障害・失語症の増加などの背景の変化である。これらの変化により、言語障害は、従来の古典的失語症分類ではフィットしなくなった。そこで、言語障害は、要素的言語症候の視点、言語システムあるいはネットワークなどの包括的な視点で整理されるようになった。また、変性疾患による失語症の言語症候が、疾患病理を示唆するcognitive
biomarkerとして役立つことが明らかになり、言語障害を適切に判定するための診断基準も必要になった。さらに、デジタル社会がもたらした脳の変化とそれに対応した新しい症候:失タイプ(dystypia)、失テキスト(dystextia)の出現がある。これらは、言語症候が、より広く、様々な日常生活の場面で出現しうることを示している。今回、これらの変化を概説するとともに、失タイプ(dystypia)、失テキスト(dystextia)の知見を紹介する